三島考

  1965年3月 一ヶ月間のロンドンへの旅で彼が何を考え、どんな体験をしたのか僕は知らない。当時の日程や日々の足どりなど知るよしもない。そこで出会ったものが、エジプトの黄金の至宝だったか、畏(おそ)るべき神か、それとも美しい悪魔なのか・・・。
 前年の短いニューヨーク滞在時に彼を凍りつかせたものと再会したのかしら。
 三島がこの世に生み出した作品は彼の魂の叫び、内奥の奥のまだ先から発せられた詩(うた)であると同時に、彼にある覚悟をさせた。
  彼は激烈な絶望の夜の暗黒に歯を喰いしばって耐えた。彼が無事に、発狂せず生き延びて新しい光耀(かがや)く朝を迎えた以上、彼は彼の読者に対する全責任と、自らの原罪を意識せざるを得ない。

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